問題

互いに独立ではない確率変数$X$, $Y$を使って、新しく確率変数$W=2X-Y$を定義する。このとき、確率変数$W$の分散の性質として、適切なものは次のうちどれか。

選択肢ア:
$$ V[W] = 2V[X] + V[Y] - 2Cov[X, Y] $$

選択肢イ:
$$ V[W] = 4V[X] + V[Y] - 2Cov[X, Y] $$

選択肢ウ:
$$ V[W] = 2V[X] - V[Y] - 2Cov[X, Y] $$

選択肢エ:
$$ V[W] = 4V[X] + V[Y] - 4Cov[X, Y] $$

選択肢

(a)

(b)

(c)

(d)

  • a
  • b
  • c
  • d

独立でない確率変数の和の分散

答え

(d)

解説

2変数の和、差の分散には、次のような性質があります。覚えておきましょう。

$$ V[X+Y] = V[X] + V[Y] + 2Cov[X, Y] $$

$$ V[X-Y] = V[X] + V[Y] - 2Cov[X, Y] $$

2変数の差の分散$V[X-Y]$は、ある確率変数を$A$倍すると、分散は$A^2$倍、共分散は$A$倍になることを利用して、$V[X+Y]$から求めることもできます。

さらに、確率変数XとYが独立な場合は、共分散$Cov[X, Y]$は0になるので、

$$ V[X+Y] = V[X] + V[Y] $$

と簡略化することができます。

ここまで紹介した性質を利用して、確率変数$W=2X-Y$の分散は、次のように求めることができます。

$$V[W]=V[2X-Y]=V[2X]+V[-Y]+2Cov[2X, -Y]$$

ここで、$V[2X]=4V[X]$, $V[-Y]=V[Y]$, $Cov[2X, -Y]=2Cov[X, -Y]=-2Cov[X, Y]$となることから、

$$V[W]=4V[X]+V[Y]-4Cov[X, Y]$$

となることがわかります。

 

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