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あなたの論理的思考力はどれくらい?10分で解ける5つのクイズ

あなたにはどのくらい論理的思考力があるのでしょうか。

最近では、書店に行くとロジカルシンキングや仮説思考をテーマとした書籍がたくさん置かれるようになりました。論理的に物事を考える力というのは、ビジネスや社会活動に限らず、生活のあらゆる場面で必要不可欠です。

プロジェクトを進める、家計や家事の無駄を省く・効率化する、人間関係を良くする、会社で出世する等、実はありとあらゆる場面で論理的思考力が必要なのです。

とはいっても、自分がどれだけロジカル・論理的なのかを測定する手段はなかなかありませんし、会社や学校で教えてもらえるものではありませんよね。そんなあなたに簡単な5つのクイズを用意してみました。ぜひ楽しみながら解いてみてください。

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論理力が分かる5つのクイズ

矛盾している文章はどれか

問題:
以下の文のうち、最も論理的に矛盾していると考えられるものはどれか。

A: すべての果物は甘いが、レモンは酸っぱい果物であり、甘くない。

B: 太郎はサッカーが得意で、花子は太郎よりもサッカーが上手い。しかし、花子はサッカーが好きではない。

C: 犬は哺乳類であり、ライオンも哺乳類である。しかし、犬はライオンではない。

D: 高橋さんは日本人であり、日本人の多くが日本語を話す。したがって、高橋さんは日本語を話す可能性が高い。

選択肢:

(a)
A

(b)
B

(c)
C

(d)
D


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答え
解説
明らかに論理的な矛盾が生じている文章は「すべての果物は甘いが、レモンは酸っぱい果物であり、甘くない。」です。「すべての果物は甘い」と「レモンは甘くない」が矛盾しています。

レモンは酸っぱく、甘くはないということを矛盾なく伝えるためには、以下のように文章を修正すると良いでしょう。

「一般的にすべての果物は甘いと言われているが、例外的な果物としてはレモンがあり、レモンは酸っぱく、甘くない。」

このように一般と例外の関係を用いることで、論理的な矛盾を生じることなく表現することができます。

<その他の回答>

「太郎はサッカーが得意で、花子は太郎よりもサッカーが上手い。しかし、花子はサッカーが好きではない。」
→ 論理的な関係に疎いと、一見矛盾しているようにも見えます。しかしながら、「サッカーが好き」であることと「サッカーが上手い」ことは全くの別物であることを意識してください。

「犬は哺乳類であり、ライオンも哺乳類である。しかし、犬はライオンではない。」
→ 犬とライオンのどちらも同じ哺乳類というカテゴリに属しますが、犬とライオンは別物であることを示しています。従って、論理的に矛盾していません。

「高橋さんは日本人であり、日本人の多くが日本語を話す。したがって、高橋さんは日本語を話す可能性が高い。」
→ 可能性の話をしているので、矛盾していません。もし「日本人の多くが日本語を話すので、日本人の高橋さんは日本語を話す」と断言していれば、例外を考慮していないため、論理的に矛盾していることになります。

矛盾している文章はどれか【会社編】

問題:
とある製造業を営んでいるA社にて、定例会議で行われました。そこでの会話を2つ、以下に示します。

それぞれの会話について、論理的に矛盾が生じているかどうかを判断してください。

【会話A】

田中主任「日本の国際競争力はここ数年で劇的に落ちてきているようだ。実際に、ヨーロッパに本社を置く△△社が発表している国際競争力ランキングでは、日本が5位から20位に低下してしまっている。」

山田部長「△△社のランキングは、ヨーロッパの国に有利な基準で評価することでよく知られている。そのため、アジアである日本にとっては不利なランキングであり、信頼できるものではない。だから、日本の国際競争力が低下しているとは言えないよ。」

【会話B】

竹下社長「我が社における最大の経営課題は業績不振である。この危機を乗り越えるために、我が社が取るべきアクションを考えてほしい。」

山田部長「まずは売上高を向上させるための施策を取る必要があるでしょう。例えば、製品ラインナップの充実や、営業人員の補充などが考えられますよね。」

田中主任「たしかに山田部長の意見には賛成できますね。まずは、我が社の売上高の要素を分解し、売上向上への効果が最も大きいアクションを選定してみましょう。」

選択肢:

(a)
会話A: 矛盾していない、会話B: 矛盾していない

(b)
会話A: 矛盾していない、会話B: 矛盾している

(c)
会話A: 矛盾している、会話B: 矛盾していない

(d)
会話A: 矛盾している、会話B: 矛盾している


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答え
解説
どちらも矛盾しています。会話AとBを詳しく見ていきましょう。

<会話Aについて>

山田部長の「△△社のランキングはヨーロッパに有利な評価をするので、アジアにとっては不利だから、信頼できない」という発言自体は矛盾していません。しかし、だからといって日本の国際競争力は落ちていないとまでは断言できないはずです。

また、同じランキングで日本の順位が落ちていることは事実です。そのため、年度によってランキングの評価基準が変更されていないのではあれば、△△社がヨーロッパの国を優遇して評価していたとしても、そこから日本の国際競争力が落ちてきているという結論を引き出すことは可能です。

<会話Bについて>

まず、業績不振が何を意味しているのかを考えてください。一般的に企業における業績とは、売上高や利益のことを言います。したがって、社長が言った業績不振について「売上高が下がっていること」なのか「利益が下がっていること」なのか、もっと解像度を高くする必要があります。

したがって、山田部長の発言のように、売上高を向上するための施策をいきなり実行するのは間違いです。業績不振の原因が利益減少であれば、売上高を向上させたとしても、不振から脱却できるとは限りません。むしろ、売上が増えたにもかかわらず利益が減ってしまうケースも考えられることから、空回りしないためにも、まずは根本原因・根本課題を特定する必要があります。

 

クリーニングシャツの枚数問題

問題:
女性のAさんは、服を選ぶのが面倒なので、毎日同じ種類のTシャツを着ています。Aさんは不潔なことが嫌いなので、ちゃんと毎日着替えています。

さらに、Aさんは洗濯をするのも嫌いなので、毎週日曜日にまとめて服をクリーニング屋にきれいにしてもらっています。またその時、先週の分をまとめて受け取っています。

この条件のもとでは、Aさんは同じ種類の服を最低でも何枚持っている必要がありますか。

選択肢:

(a)
13

(b)
14

(c)
15

(d)
16


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答え
解説
一週間=7日が2回なので、単純に14着と答えてしまいそうですが、これだと不正解です。

Aさんの状況を具体的に見ていきましょう。

1日目, 2日目, 3日目,…に必要な服を1, 2, 3,…と表現すると、Aさんの状況は次のように表すことができます。月曜日の1から開始して、()の数字は日曜日を示しています。

「1 2 3 4 5 6 (7) 8 9 10 11 12 13 (14) 1 2 3 4 5 6 (15) 7 8 9 10 …」

ここで、1回目のクリーニングに出す服を赤、2回目に出す服を青、3回目に出す服を緑で表現してみましょう。

1 2 3 4 5 6 (7) 8 9 10 11 12 13 (14) 1 2 3 4 5 6 (15) 7 8 9 10 …」

クリーニングに行く日に着ている服は、その場で服を脱ぐわけにはいきませんから、次の週に出す必要があることを念頭に入れると、

1週目は1~6の服をクリーニングに出す
2週目は7~13の服をクリーニングに出し、1~6の服が戻ってくる
3周目は14と1~6の服をクリーニングに出し、7~13の服が戻ってくる

という流れになることがわかります。

したがって、3周目には1周目で戻ってきた1~6の服と、追加でもう一つ新しい服が必要になります。よって、最低でも合計15着の服が必要となります。

 

 

リンダ問題・連言錯誤

問題:
「花子は現在27歳であり、独身である。幼いころから人権や国際支援に強い興味があり、大学では国際関係論を専攻していた。大学卒業後も平日は仕事に勤しみ、休日では人権活動やボランティア活動を行っている。」

上記の説明のみを参考にして、現在の花子について論理的に推測する。次の選択肢のうち、可能性が高いと考えられるものはどれか。

A: 花子は人権派の弁護士として活動しており、そろそろパートナーとの結婚を考えている。

B: 花子は弁護士である。

C: 花子は人権派の弁護士として活動している。

D: 花子にはパートナーがいる。

選択肢:

(a)
Aのみ

(b)
Bのみ

(c)
Cのみ

(d)
BかDのどちらか


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答え
解説
この問題は確率論の問題として考えることができます。

仮に花子さんが「弁護士」である確率を50%とした場合、花子さんが「人権派の弁護士」である確率は50%よりも大きいでしょうか?小さいでしょうか?

答えは「50%よりも小さい」です。花子さんが人権派の弁護士である場合、必ず花子さんは弁護士です。しかし一方で、花子さんが弁護士だからといって、花子さんが人権派の弁護士とは限りません。

したがって可能性が高い順番はB>Cとなります。

問題文には花子さんは人権活動をしていると書いてあるので、一見誤解してしまう気持ちもわかります。ですが、確率論的には、人権派の弁護士である確率が、弁護士である確率を上回ることは普通は絶対にありえません。以下のイメージが理解しやすいです。

これと同じ理屈で、「人権派の弁護士 かつ パートナーとの結婚を考えている」確率と「パートナーとの結婚を考えている」確率では、後者の方が必ず高くなります。

また、「パートナーとの結婚を考えている」確率と「パートナーがいる」確率の比較においても、後者の確率のほうが必ず高くなります。

存在しない人物と付き合っている等のケースは通常ではまず起こり得ないので、パートナーとの結婚を考えているということは、その人にはパートナーがいると考えてください。

したがって可能性が高い順番はD>Aとなります。

同じ理屈で、「人権派の弁護士 かつ パートナーとの結婚を考えている」確率よりも「人権派の弁護士」である確率のほうが高くなります。

したがって可能性が高い順番はC>Aとなります。

ここまでの議論を一旦整理すると、①B>C, ②D>A, ③C>Aであることが分かったので、B>C>A, D>Aであることが導けます。

ここで、B「花子は弁護士である」とD「花子にはパートナーがいる」では、どちらの確率が高いでしょうか。

答えは「分からない」です。弁護士であることとパートナーがいることは、全く別の要素なので、論理的にどちらが高いと言い切ることはできません。

したがって「BかDのどちらか」が正解となります。

(補足)
余談ですが、現実的な背景を考慮すると「弁護士である」ことよりも「パートナーがいる」ほうが可能性が高いと考えることもできます。

しかし、この結論は「弁護士は難関資格なので一握りの人間しかなることができないが、大人になると多くの人が恋人を作る」という流れから得られるものです。これは確かにありえそうな推測ですが、論理的というよりは、統計学的な推論と言えます。

したがって、今回の問題には問題文の説明だけを参考にして推論するという制約が課されていることを考慮すると、BとDのどちらの可能性が高いかを断定することまではできません。

運動会での綱引き問題

問題:
本日はA中学校にて運動会が開かれており、今から競技種目の一つである綱引きが始まろうとしています。初戦はXクラスとYクラスの対戦です。

Xクラスの力量はYクラスよりも圧倒的に大きく、Xクラスは2秒ごとの3cmずつ引っ張りますが、Yクラスも必死に抵抗するので3cm引っ張られるごとに2cm引っ張り返します。

このとき、綱の中心がXクラス側に10cm移動するのは、試合開始から何秒後になるでしょうか。

選択肢:

(a)
14秒後

(b)
16秒後

(c)
18秒後

(d)
20秒後


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答え
解説
正解は16秒後です。

「2秒ごとに 3cm-2cm=1cm だけ引っ張られるから、10cm÷1cm=10 で20秒後だ!」と安直に考えてしまった人は残念ながら不正解です。

2秒後に綱の位置がXクラス側にどれだけ移動しているかを書き出してみると、以下のようになることがわかります。

経過時間: (Xクラスが引く) → (Yクラスが引き返す)
2秒後: 3cm→1cm
4秒後: 4cm→2cm
6秒後: 5cm→3cm
8秒後: 6cm→4cm
10秒後: 7cm→5cm
12秒後: 8cm→6cm
14秒後: 9cm→7cm
16秒後: 10cm→8cm
18秒後: 11cm→9cm
20秒後: 12cm→10cm

このことから、綱の中心位置がXクラス側に最初に10cmだけ移動するのは、16秒後であることがわかります。

あなたの論理力はどれくらい?

ここまで5問の論理クイズを解いてみて、何問正解できたでしょうか。

以下が目安です。

5問正解・・・相当な論理力を持っている

3〜4問正解・・・平均よりも少し高めの論理力

2問正解・・・平均的

1問以下・・・頑張りましょう

過去に似たような問題を解いたことがあるかないかでも正答数は変わってきますので、あくまでも目安として参考にしてくださいね!

論理力を高めたい方にオススメの方法!!

さらに論理力を高めたい人には、書籍や問題演習がオススメです。

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